世界一の長寿国である日本。21世紀それは果たして豊かな国であるのでしょうか？
　２０００年、日本の高齢化率は以前の予想より３年早く、スウェーデンに並び世界一の高齢化率に到達し、２０１０年、高齢化率２１％を超えついに世界中どの国も経験のない「超高齢社会」を迎えることになります。しかも高齢化社会になってからわずか１５年です。この年をピ−クに人口も減少し、そして２０２５年には全人口の４人に１人が高齢者、しかもその約半数が７５歳以上になります。

超高齢化による社会の変化
　これから先、予測もつかぬほど急速に社会の構造が変化していこうとする中で、我々の世代が超高齢社会に向け、豊かな社会を作らなければいけません。そのためには今、具体的な現状の認識と地域社会のシステムづくりへの協力を率先して実行するべきです。
　現在の社会システムは定年前の世代が社会の中心であり、高齢者は社会システム機能に活かされたり尊厳がある立場かと言うと、必ずしも当てはまらない部分も多くあるようです。しかし高齢者には、まだまだ現役で活躍できる方々も多く、その経験や知識、文化や伝統の継承などは、埋もれてはいけない資産です。その資産を生かせる社会システムの構築こそが、これからの世の中において重要です。
　それは必ずしも生産性のあることとは限らず、それぞれの地位向上や自己実現、自立であったり、豊かさなど価値観の変化もあることでしょう。
　そのように社会にかかわりをもち「社会の現役」であること、これが「生きがい」と思えることではないでしょうか？

超高齢社会の当事者となる我々の世代
　生きがいづくり委員会では、現在の高齢者に対してその「生きがい」を感じられる社会システムを考えることや、我々を含めたこれからの高齢者予備軍が、生涯現役を目指すための知識取得や、人にやさしい雇用推進のある社会システムづくりなどのノウハウを考え、実践の検討をしていきます。
　高齢者に「生きがい」を感じてもらえ、且つ子ども達に知識や文化を教えることの出来る「平成の寺小屋」を開講することや、その恒常的な開講の仕組みづくりを呼びかける活動を中心に考え、高齢者と若い世代が共生できる社会をテーマに事業を構築したいと思います。今年は、“すべての世代のための社会を目指す”ことをテーマに掲げた「国際高齢者年」でもあります。
　２１世紀が明るい豊かな社会であるために、今出来ることから始めたいと思います。

１．超高齢社会についての調査研究
２．超高齢社会についての市民参加型交流会や勉強会の開催
３．シニアグループや関係団体との交流
４．各出向者への積極的な支援・協力